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私とバーニーズニューヨーク 銀座本店リニューアルに思うこと
写真:本日オープンするバーニーズニューヨーク銀座本店のウィンドー 「バーニーズニューヨーク銀座本店」が本日9月19日にリニューアルオープンします。「バーニーズニューヨーク(BARNEYS NEW YORK)」はアメリカ高級百貨店でNYの象徴でした。それが1996年に連邦倒産法第11章 (Chapter 11)の適用を受けて倒産しました。現在は「オーセンティック・ブランド・グループ」がマスターライセンスを持っています。 日本では1989年に伊勢丹がライセンスを取得し、その後住友商事系の投資ファンド、セブン&アイ・ホールディングスを経て2023年にラオックスに移り、現在に至るという独自の道を歩んでいます。 BARNEYS NEW YORKと私の記憶 私は「BARNEYS NEW YORK」に思い入れがあります。伊勢丹が新宿に「BARNEYS NEW YORK」をオープンした時、私は伊勢丹の店頭におり、朝礼などで毎日「BARNEYS NEW YORK」について聞かされました。当時、郷ひろみさんと二谷友里恵さんという有名人ご夫婦をキャラクターに起用し、CMも流していました。ただしオープン当初は売上が伸びず、「ずっと続くのか」などと伊勢丹の仕事仲間と社食で話したことを思い出します。当時は「BARNEYS NEW YORK」のスタッフも伊勢丹の社食を使用しており、ドアマンを務めていたモデル男性と肩を並べて昼食を食べたこともあり、懐かしく思います。 「売上不振」とささやかれながらも、ラグジュアリーブランドを交えたデザイナー編集、他の日本の百貨店にはない独特のムードが漂っており、ベンチマークの店舗として何度も通い、買い物も楽しみました。私がここで買い物をしたのは1990年代が多く、「クラシコイタリア」をモダンに再編集したものが好きで、イタリアのファクトリーメーカーのシャツやネクタイ、レザーシューズ、ハンカチ、カフス、そして時々買ったスーツなどを思い出します。 写真:新宿店は2021年に閉店 ...
私とバーニーズニューヨーク 銀座本店リニューアルに思うこと
写真:本日オープンするバーニーズニューヨーク銀座本店のウィンドー 「バーニーズニューヨーク銀座本店」が本日9月19日にリニューアルオープンします。「バーニーズニューヨーク(BARNEYS NEW YORK)」はアメリカ高級百貨店でNYの象徴でした。それが1996年に連邦倒産法第11章 (Chapter 11)の適用を受けて倒産しました。現在は「オーセンティック・ブランド・グループ」がマスターライセンスを持っています。 日本では1989年に伊勢丹がライセンスを取得し、その後住友商事系の投資ファンド、セブン&アイ・ホールディングスを経て2023年にラオックスに移り、現在に至るという独自の道を歩んでいます。 BARNEYS NEW YORKと私の記憶 私は「BARNEYS NEW YORK」に思い入れがあります。伊勢丹が新宿に「BARNEYS NEW YORK」をオープンした時、私は伊勢丹の店頭におり、朝礼などで毎日「BARNEYS NEW YORK」について聞かされました。当時、郷ひろみさんと二谷友里恵さんという有名人ご夫婦をキャラクターに起用し、CMも流していました。ただしオープン当初は売上が伸びず、「ずっと続くのか」などと伊勢丹の仕事仲間と社食で話したことを思い出します。当時は「BARNEYS NEW YORK」のスタッフも伊勢丹の社食を使用しており、ドアマンを務めていたモデル男性と肩を並べて昼食を食べたこともあり、懐かしく思います。 「売上不振」とささやかれながらも、ラグジュアリーブランドを交えたデザイナー編集、他の日本の百貨店にはない独特のムードが漂っており、ベンチマークの店舗として何度も通い、買い物も楽しみました。私がここで買い物をしたのは1990年代が多く、「クラシコイタリア」をモダンに再編集したものが好きで、イタリアのファクトリーメーカーのシャツやネクタイ、レザーシューズ、ハンカチ、カフス、そして時々買ったスーツなどを思い出します。 写真:新宿店は2021年に閉店 ...
NIKE HARAJUKUのプレビューへ
写真:建て替えられた「原宿クエストビル」の3フロアを占める 明日の9月11日にオープンする「NIKE HARAJUKU」に行ってきました。場所は建て替えた原宿クエストビルで、今年8月末にクローズした旧店舗の横です。 クローズした際は「16年の歴史に幕」などのタイトルで、煽ったメディアが散見されましたが、隣の区画に移転オープンしたというわけです。 山中 健 NRF25に行ってき... 2025 10 Sep NIKE HARAJUKUのプレビューへ 写真:建て替えられた「原宿クエストビル」の3フロアを占める 明日の9月11日にオープンする「NIKE HARAJUKU」に行ってきました。場所は建て替えた原宿クエストビルで、今年8月末にクローズした旧店舗の横です。 クローズした際は「16年の歴史に幕」などのタイトルで、煽ったメディアが散見されましたが、隣の区画に移転オープンしたというわけです。 ...
NIKE HARAJUKUのプレビューへ
写真:建て替えられた「原宿クエストビル」の3フロアを占める 明日の9月11日にオープンする「NIKE HARAJUKU」に行ってきました。場所は建て替えた原宿クエストビルで、今年8月末にクローズした旧店舗の横です。 クローズした際は「16年の歴史に幕」などのタイトルで、煽ったメディアが散見されましたが、隣の区画に移転オープンしたというわけです。 山中 健 NRF25に行ってき... 2025 10 Sep NIKE HARAJUKUのプレビューへ 写真:建て替えられた「原宿クエストビル」の3フロアを占める 明日の9月11日にオープンする「NIKE HARAJUKU」に行ってきました。場所は建て替えた原宿クエストビルで、今年8月末にクローズした旧店舗の横です。 クローズした際は「16年の歴史に幕」などのタイトルで、煽ったメディアが散見されましたが、隣の区画に移転オープンしたというわけです。 ...
NRF25に行ってきました。
写真:会場はハドソンヤーズ近くのジェイコブ・ジャヴィッツ・コンベンション・センター 1月12日から14日まで米ニューヨークで行われた全米小売業協会(National Retail Federation、以下、NRF)による「リテール・ビッグショー(以下、ビッグショー)」に参加してきました。 ご存知の方も多いとは思いますが、これは世界の小売業にとって重要なイベントで、講演会とエキスポという小売のためのソリューションを集めた合同展示会で構成されています。 今回のテーマは「ゲームチェンジャー」です。コロナの傷痕がまだ残る中、大変革が起きている米国の小売シーンで活躍するリーダーたちの話を聞き、最新のリテールテックを目の当たりにしてきました。 やはりAIが核となっており、さまざまな試みが確認できました。「デジタルサイネージ」や「パーソナライズ」「CRM」などのフロントエンド、および「エンパワーメント」「勤怠管理」「物流」といったバックヤードのAI化への挑戦や、自律型AIの取り組みも見られました。 取材レポートを書き出したところ、3万字を超えてしまいました。まずはアパレルウェブのNEWSページで、キーノート(基調講演)の記事を順次アップしていきます。 第一弾はトミー・ヒルフィガー氏です。ショーやイベントなどで何度もお目にかかっていますが、温厚な人柄の裏に隠されたさまざまな苦労や確固たる哲学があることを知りました。そしてこれまで私が触れてきた店舗やショー、イベントでの取り組みがどのように生まれたのかを理解でき、胸に迫るものがありました。 以下のリンクに「バーバリー」や「メイシーズ」「フットロッカー」などの話を順次アップしていきます。 https://apparel-web.com/news_tag/nrf25 また、NYでのリサーチで感じたことも含めまとめ記事以下のAILマガジンにアップしています。 https://apparelweb-innovation-lab.com/magazine/air069_spring2024/ ぜひ、お付き合いください。 写真:キーノートの会場は4千人ぐらい入りそうな大箱...
NRF25に行ってきました。
写真:会場はハドソンヤーズ近くのジェイコブ・ジャヴィッツ・コンベンション・センター 1月12日から14日まで米ニューヨークで行われた全米小売業協会(National Retail Federation、以下、NRF)による「リテール・ビッグショー(以下、ビッグショー)」に参加してきました。 ご存知の方も多いとは思いますが、これは世界の小売業にとって重要なイベントで、講演会とエキスポという小売のためのソリューションを集めた合同展示会で構成されています。 今回のテーマは「ゲームチェンジャー」です。コロナの傷痕がまだ残る中、大変革が起きている米国の小売シーンで活躍するリーダーたちの話を聞き、最新のリテールテックを目の当たりにしてきました。 やはりAIが核となっており、さまざまな試みが確認できました。「デジタルサイネージ」や「パーソナライズ」「CRM」などのフロントエンド、および「エンパワーメント」「勤怠管理」「物流」といったバックヤードのAI化への挑戦や、自律型AIの取り組みも見られました。 取材レポートを書き出したところ、3万字を超えてしまいました。まずはアパレルウェブのNEWSページで、キーノート(基調講演)の記事を順次アップしていきます。 第一弾はトミー・ヒルフィガー氏です。ショーやイベントなどで何度もお目にかかっていますが、温厚な人柄の裏に隠されたさまざまな苦労や確固たる哲学があることを知りました。そしてこれまで私が触れてきた店舗やショー、イベントでの取り組みがどのように生まれたのかを理解でき、胸に迫るものがありました。 以下のリンクに「バーバリー」や「メイシーズ」「フットロッカー」などの話を順次アップしていきます。 https://apparel-web.com/news_tag/nrf25 また、NYでのリサーチで感じたことも含めまとめ記事以下のAILマガジンにアップしています。 https://apparelweb-innovation-lab.com/magazine/air069_spring2024/ ぜひ、お付き合いください。 写真:キーノートの会場は4千人ぐらい入りそうな大箱...
進化する初売りセールのあり方
皆さま、あけましておめでとうございます。仕事始めは1月6日からですが、1月2日に新宿の初売りをチェックしに出かけました。 1月2日に新宿で初売りをチェックすることを、20年以上続けてきましたが、今年は特に思うことが多く、こちらに記させていただきます。 思い返すと、この20年の間に、ファッション店における福袋のブーム、セールの開始日の変更、そして近年では従業員満足のための休業のあり方などが話題となりました。 今年感じたことは、ファッション店において「やっぱり初売りはセール」だということです。新宿にはアッパーマーケットの一番店である伊勢丹、ミッドマーケットのルミネ、そしてグローバルSPAの旗艦店があり、それぞれ戦略が異なりますが、今年は1月2日の初売りをセールで盛り上げていました。やはり歳時として初売セールは大事なのでしょう。 ここ数年は、「店頭でのセール打ち出しは控えめにし、オンラインで早期から徐々にセールを広げる」という傾向が多かったと思います。その背景には、「防寒アウターの実需期にセールを行うことは、大きなマークダウンロスにつながる」ということ、そして「無理な値下げは持続可能な施策ではない」という主張がありました。 しかし、今年はこれまでセールを先送りしていた伊勢丹新宿店やルミネも、セールで盛り上がっていました。伊勢丹では、ファサードなどではプロパーイベント(ディオールのポップアップなど)が目立ちましたが、ファッションの売り場はセールで大いに賑わっていました。特に、ドメスティックブランドの売り場では大混雑でした。これは、「秋が飛んだことで苦戦した2024年秋冬シーズン商材の消化」というメーカー側の切実な事情と、「懐は寂しいが感度は落としたくない」という消費者ニーズが絡み合って生じた現象のように思います。 そのような中で注目すべきは、ルミネの取り組みです。「セールの先送り」を提案して業界に警鐘を鳴らしてきた同社は、「エシカーニバル」と銘打ち、「エシカル(倫理的な)」なイベントとしてセールを実施しました。「地産地消」に続いて、「季産季消」をエシカルな取り組みとして掲げ、旧品やB品もセールに含めたり、エシカルなサービスを付加したりしています。初売り時点では店頭でその意図を感じにくい部分もありましたが、セール終盤にかけてこのテーマに沿ったイベントを展開していく予定のようです。 「一次流通業者が新品、旧品、B品、二次流通品を一つのプラットフォームで販売する」というのが、これからのあるべき姿なのかもしれない――そんな未来を感じさせる取り組みでした。 ★SNSでも情報を発信しています FACEBOOK twitter instagram(STORIES中心です)
進化する初売りセールのあり方
皆さま、あけましておめでとうございます。仕事始めは1月6日からですが、1月2日に新宿の初売りをチェックしに出かけました。 1月2日に新宿で初売りをチェックすることを、20年以上続けてきましたが、今年は特に思うことが多く、こちらに記させていただきます。 思い返すと、この20年の間に、ファッション店における福袋のブーム、セールの開始日の変更、そして近年では従業員満足のための休業のあり方などが話題となりました。 今年感じたことは、ファッション店において「やっぱり初売りはセール」だということです。新宿にはアッパーマーケットの一番店である伊勢丹、ミッドマーケットのルミネ、そしてグローバルSPAの旗艦店があり、それぞれ戦略が異なりますが、今年は1月2日の初売りをセールで盛り上げていました。やはり歳時として初売セールは大事なのでしょう。 ここ数年は、「店頭でのセール打ち出しは控えめにし、オンラインで早期から徐々にセールを広げる」という傾向が多かったと思います。その背景には、「防寒アウターの実需期にセールを行うことは、大きなマークダウンロスにつながる」ということ、そして「無理な値下げは持続可能な施策ではない」という主張がありました。 しかし、今年はこれまでセールを先送りしていた伊勢丹新宿店やルミネも、セールで盛り上がっていました。伊勢丹では、ファサードなどではプロパーイベント(ディオールのポップアップなど)が目立ちましたが、ファッションの売り場はセールで大いに賑わっていました。特に、ドメスティックブランドの売り場では大混雑でした。これは、「秋が飛んだことで苦戦した2024年秋冬シーズン商材の消化」というメーカー側の切実な事情と、「懐は寂しいが感度は落としたくない」という消費者ニーズが絡み合って生じた現象のように思います。 そのような中で注目すべきは、ルミネの取り組みです。「セールの先送り」を提案して業界に警鐘を鳴らしてきた同社は、「エシカーニバル」と銘打ち、「エシカル(倫理的な)」なイベントとしてセールを実施しました。「地産地消」に続いて、「季産季消」をエシカルな取り組みとして掲げ、旧品やB品もセールに含めたり、エシカルなサービスを付加したりしています。初売り時点では店頭でその意図を感じにくい部分もありましたが、セール終盤にかけてこのテーマに沿ったイベントを展開していく予定のようです。 「一次流通業者が新品、旧品、B品、二次流通品を一つのプラットフォームで販売する」というのが、これからのあるべき姿なのかもしれない――そんな未来を感じさせる取り組みでした。 ★SNSでも情報を発信しています FACEBOOK twitter instagram(STORIES中心です)
シンガポールで日本のファッションマーケットを考えてみた
写真:オーチャードの核の一つ「ION] GWも終わり。皆様、どちらかに旅されましたか?私はGW前のシンガポール出張の疲れを取るために近隣で済ませました。今日は7年ぶりに訪れたファッションマーケットで感じたことをお話ししたいと思います。 5日間にわたりフィールドリサーチをして、「よかったSCや商業ゾーンはますますよくなり、イマイチだったSCや商業ゾーンはどんどん悪くなっている」のを感じた次第です。 それはやはり「パンデミックのダメージ」と「ライフスタイルの変化」によるものだと思います。まず前者の要因として挙げられるのがかつてのインバウンドのボリュームである中国旅行客に加え、日本、韓国の旅行客の減少でしょう。中国はゼロコロナ政策が後を引き、日本は円安と内向きな思考、そして韓国はウォン安があげられます。それにより観光商業が各ゾーンのトップに集中し、商業近くの核が狭くなっています。例えばオーチャードなどは、地下鉄のオーチャードからサマセット、ドビーゴートまで商業が広がっていましたが、今はサマセットの手前で切れています。 続いて後者の「ライフスタイルの変化」。パンデミックによるE Cシフトにより現地の生活者が無駄な動きをしなくなっています。「東京23区程度の国土しかないシンガポールではすぐに買い物ができ、ECはそんなに利用されない」と言われたのは昔。今は越境ECをはじめECで買い物をするのが当たり前。ECでは体験できない飲食、不安が残るコスメや食物販などにフィジカルのニーズが偏り、その結果ファッションなどのテナントゾーンは閑散としていました。 地元の老舗百貨店ロビンソンはフィジカルの店舗がすべてなくなり、地元のデザイナーブランドも激減、グローバルSPAさえも撤退しているという状況です。 それと比べると日本の国内ファッションマーケットはまだ明るいようにも感じます。世界と比べたらリアルクローズの国内プレイヤー比率は高く、世界レベルに育ったデザイナーも多い。円安により弱気になりがちですが、ファッション先進国であると言っても良いと思います。ただし、それで海外に出られるかというと話は別。まずはインバウンドの勢いのあるうちに、観光商業としてファッション商業を進化させることが大事であると感じた次第です。 ★SNSでも情報を発信しています FACEBOOK twitter instagram(STORIES中心です)
シンガポールで日本のファッションマーケットを考えてみた
写真:オーチャードの核の一つ「ION] GWも終わり。皆様、どちらかに旅されましたか?私はGW前のシンガポール出張の疲れを取るために近隣で済ませました。今日は7年ぶりに訪れたファッションマーケットで感じたことをお話ししたいと思います。 5日間にわたりフィールドリサーチをして、「よかったSCや商業ゾーンはますますよくなり、イマイチだったSCや商業ゾーンはどんどん悪くなっている」のを感じた次第です。 それはやはり「パンデミックのダメージ」と「ライフスタイルの変化」によるものだと思います。まず前者の要因として挙げられるのがかつてのインバウンドのボリュームである中国旅行客に加え、日本、韓国の旅行客の減少でしょう。中国はゼロコロナ政策が後を引き、日本は円安と内向きな思考、そして韓国はウォン安があげられます。それにより観光商業が各ゾーンのトップに集中し、商業近くの核が狭くなっています。例えばオーチャードなどは、地下鉄のオーチャードからサマセット、ドビーゴートまで商業が広がっていましたが、今はサマセットの手前で切れています。 続いて後者の「ライフスタイルの変化」。パンデミックによるE Cシフトにより現地の生活者が無駄な動きをしなくなっています。「東京23区程度の国土しかないシンガポールではすぐに買い物ができ、ECはそんなに利用されない」と言われたのは昔。今は越境ECをはじめECで買い物をするのが当たり前。ECでは体験できない飲食、不安が残るコスメや食物販などにフィジカルのニーズが偏り、その結果ファッションなどのテナントゾーンは閑散としていました。 地元の老舗百貨店ロビンソンはフィジカルの店舗がすべてなくなり、地元のデザイナーブランドも激減、グローバルSPAさえも撤退しているという状況です。 それと比べると日本の国内ファッションマーケットはまだ明るいようにも感じます。世界と比べたらリアルクローズの国内プレイヤー比率は高く、世界レベルに育ったデザイナーも多い。円安により弱気になりがちですが、ファッション先進国であると言っても良いと思います。ただし、それで海外に出られるかというと話は別。まずはインバウンドの勢いのあるうちに、観光商業としてファッション商業を進化させることが大事であると感じた次第です。 ★SNSでも情報を発信しています FACEBOOK twitter instagram(STORIES中心です)
2023年勉強になった店舗5選(海外編)
本格的なコロナ明けとなった2023年。私にとっては海外出張を再開した年でした。そこで視察して勉強になったファッション関連の店を5つ紹介したいと思います。コロナ前にオープンしている店もありますが、今年訪れた店から選びました。 ノードストローム(Nordstrom) 言わずと知れたアメリカの百貨店。今年の1月に訪れました。コロナ禍直前にオープンしたニューヨーク・ミッドタウンのウィメンズの店です。ラグジュアリー&インバウンドにシフトしているサックスフィフス、住関連フロアをリニューアルし、総合的な中高級百貨店路線を進めるブルーミングデールズ、デジタル強化やオフプライス共存など大胆な戦略をとるメイシーズなどそれぞれ独自の道を歩んでいるニューヨークの百貨店ですが、ファッションを見るならこのノードストロームでしょう。 ダイバーシティー、エシカル、テーマ型編集など店作りのトレンドを詰め込んだ店です。百貨店というより大型セレクトショップのよう。あのマディソンアヴェニューのバーニーズもミートパッキングのジェフリーも無くなったニューヨーク。モードの先端を見られる店として、バーグドルフとともに君臨しています。 数日後には、ニュージャージーのガーデンステートプラザにある旧来型の店舗も拝見。改めて新旧比較をして百貨店のあり方を考えた次第です。重厚で高級のある内装は、ノードストローム神話を知らしめた書籍「サービスが伝説になった時」の頃のまま。もちろんあの頃の煌めきはなく、小売の遺物を見たかのようなものでした。 ベビーブーマーをターゲットにした中高級百貨店から見事に進化したノードストロム。この取り組みが世界にどのような影響を与えるのか注視したいと思います。 ザヒュンダイソウル(The Hyundai Seoul) こちらは韓国の現代(ヒュンダイ)百貨店が汝矣島(ヨイド)に2021年2月にオープンした新店です。ガイドブックではソウル最大級の百貨店と謳われるそのスケールと設備、ヒーリングというコンセプトのもと高層階に設えた屋内公園などがフォーカスされていますが、私が注目したのはエントラスフロアである地下2階の充実ぶりです。韓国の先進的なデザイナーやブランド、Arket(H&Mグループ)をはじめとするグローバルプレイヤー、そして旬なポップアップがキュレートされたフロアとなっていました。20代を中心にたくさんの来店客で賑わっています。こんなに若い層がたくさん回遊する百貨店を見るのは珍しいのではないでしょうか。 アートハウス(ART HAUS) 台北・信義の新光三越内にあるセレクトショップです。親会社のオーナーが作った店だそうで、贅沢な作り、綺羅星のごとく揃うデザイナーたちが特徴で、ミラノの「アントニア」を彷彿させる店です。「トレンズ(Trends)」や「ワンフィフティーン(One fifteen)」など台北ではハイエンドなセレクトショップをよく見るようになりましたが、そのトップにあるようにも思います。日本が磨きあげたセレクトショップ業態が、2020年代にアジアで進化していることを実感した次第です。 ...
2023年勉強になった店舗5選(海外編)
本格的なコロナ明けとなった2023年。私にとっては海外出張を再開した年でした。そこで視察して勉強になったファッション関連の店を5つ紹介したいと思います。コロナ前にオープンしている店もありますが、今年訪れた店から選びました。 ノードストローム(Nordstrom) 言わずと知れたアメリカの百貨店。今年の1月に訪れました。コロナ禍直前にオープンしたニューヨーク・ミッドタウンのウィメンズの店です。ラグジュアリー&インバウンドにシフトしているサックスフィフス、住関連フロアをリニューアルし、総合的な中高級百貨店路線を進めるブルーミングデールズ、デジタル強化やオフプライス共存など大胆な戦略をとるメイシーズなどそれぞれ独自の道を歩んでいるニューヨークの百貨店ですが、ファッションを見るならこのノードストロームでしょう。 ダイバーシティー、エシカル、テーマ型編集など店作りのトレンドを詰め込んだ店です。百貨店というより大型セレクトショップのよう。あのマディソンアヴェニューのバーニーズもミートパッキングのジェフリーも無くなったニューヨーク。モードの先端を見られる店として、バーグドルフとともに君臨しています。 数日後には、ニュージャージーのガーデンステートプラザにある旧来型の店舗も拝見。改めて新旧比較をして百貨店のあり方を考えた次第です。重厚で高級のある内装は、ノードストローム神話を知らしめた書籍「サービスが伝説になった時」の頃のまま。もちろんあの頃の煌めきはなく、小売の遺物を見たかのようなものでした。 ベビーブーマーをターゲットにした中高級百貨店から見事に進化したノードストロム。この取り組みが世界にどのような影響を与えるのか注視したいと思います。 ザヒュンダイソウル(The Hyundai Seoul) こちらは韓国の現代(ヒュンダイ)百貨店が汝矣島(ヨイド)に2021年2月にオープンした新店です。ガイドブックではソウル最大級の百貨店と謳われるそのスケールと設備、ヒーリングというコンセプトのもと高層階に設えた屋内公園などがフォーカスされていますが、私が注目したのはエントラスフロアである地下2階の充実ぶりです。韓国の先進的なデザイナーやブランド、Arket(H&Mグループ)をはじめとするグローバルプレイヤー、そして旬なポップアップがキュレートされたフロアとなっていました。20代を中心にたくさんの来店客で賑わっています。こんなに若い層がたくさん回遊する百貨店を見るのは珍しいのではないでしょうか。 アートハウス(ART HAUS) 台北・信義の新光三越内にあるセレクトショップです。親会社のオーナーが作った店だそうで、贅沢な作り、綺羅星のごとく揃うデザイナーたちが特徴で、ミラノの「アントニア」を彷彿させる店です。「トレンズ(Trends)」や「ワンフィフティーン(One fifteen)」など台北ではハイエンドなセレクトショップをよく見るようになりましたが、そのトップにあるようにも思います。日本が磨きあげたセレクトショップ業態が、2020年代にアジアで進化していることを実感した次第です。 ...